ショートのテロップ、作ってみたら面倒すぎた — 文字起こしを少しでも楽に
ショート動画のテロップ(字幕)は、見る分には当たり前。でも自分で作ると、どこで何を喋っているかを見て聞いて起こす、ものすごく面倒な作業でした。その面倒をどう減らすか考えて、音声認識で文字起こしとタイムスタンプを自動化し、DogaRunを作るまでの話です。
ショートのテロップ、作ってみたら面倒すぎた — 文字起こしを少しでも楽に
ショート動画を見ていると、当たり前のようにテロップ(字幕)が入っています。たいていの人は、たぶん意識すらしていません。でも、そのテロップは、思っている以上に大きな仕事をしています。
これは、自分で動画を作って発信してみて、はじめて分かったことでした。テロップのある版とない版を並べてみると、同じ映像・同じ音声なのに、受け取られ方がまるで違うんですよね。少なくとも自分で見比べたときには、テロップがあるほうが内容を追いやすく感じました。音を出さずに眺めている人には、そもそもテロップがないと伝わらない。無意識に流し見しているあの字幕は、無意識だからこそ効いている——そういう存在なんだと気づきました。
見るのは一瞬、作るのはしんどい
ところが、いざ自分で入れる側に回ると、これがめちゃくちゃ面倒なんです。
みんな当たり前のように入れているので、簡単そうに見えます。でも実際にやってみると、全然そんなことはない。まず自分の動画を最初から見て、聞いて、「どこから」「どのタイミングで」「何を喋っているか」を一つずつ拾って、文字に起こしていかないといけません。喋りは待ってくれないので、再生しては少し戻し、を延々と繰り返すことになります。
そのうえ、起こした文字を映像に「合わせる」のがまた大変です。前に書いた記事(iMovieでテロップが思い通りに置けないときの解決法)のように、iMovieだと自由な位置に置くためにテロップごとグリーンバックの画像を作る羽目になったりします。自動字幕に対応した編集ソフトもありますが、iMovieのように文字起こしから字幕生成までを自動化できない環境では、表示タイミングを手作業で合わせる工程が残ります。字幕の数だけ、この地味な作業が積み上がっていきます。
「テロップを入れる」という一言の裏に、これだけの手間がある。作って発信してみて、はじめて骨身にしみて分かりました。
どうにかならないか、と考えた
さすがに毎回これは続けられない。どうにかならないか、と考えました。
順番に手をつけるなら、最初に引っかかるのは「聞いて手で打つ」ところです。ここは音声認識(自動文字起こし)に任せてしまえばいい。喋った内容を機械が文字にしてくれるなら、手打ちの面倒はまず消えます。
さらに欲を言えば、文字と一緒に「それをいつ喋ったか」のタイムスタンプまで出したい。言葉に時刻がくっついていれば、さっきの「合わせる」作業の土台が、最初から手に入ることになります。ここまでできると、字幕づくりは一気に楽になります。
ひとつだけ、大事な注意があります。時刻を、文章だけを見たLLMに推測させてはいけません。試しに、動画や音声そのものを解析させず、文字起こし結果だけをLLMに渡して「タイミング付きで字幕にして」と頼むと、それっぽく返してはくるのですが、46.6秒しかない動画に平気で [00:57] のような、尺を超えた時刻を返してきたりします。もっともらしいだけで、音を聞いて測っているわけではないからです。だから時刻は、音声認識が実際に音から出したものを使う。ここは外せないポイントでした。
原理はシンプル。でも「使える道具」にするのは別だった
調べてみると、文字起こしとタイムスタンプを取得する仕組み自体は、Google Cloudの Speech-to-Text などのAPIを使って実現できます。実際、Speech-to-Textでは認識した単語ごとの時間情報も取得できます。
ただ、自分だけが使えるプログラムを作ることと、毎日の動画制作で使える道具にすることは別でした。動画をアップロードし、文字起こしし、字幕として読みやすい単位に整え、修正し、最終的に動画として書き出す。そこまで一連の作業としてつなげて初めて、本当に欲しかったものになると分かりました。
そこから DogaRun が生まれた
DogaRunは、その「文字起こしと、その後のテロップ化の面倒を全部自動化してしまいたい」という気持ちからスタートして、そのままサービスにしたものです。
同じ面倒を抱えている人はたくさんいるはずで、だったら誰でもブラウザから使える形にしよう、と考えました。動画や音声をアップロードすると、時刻付きの文字起こしが出て、それをもとにした字幕の下地までブラウザ上で用意できる。ゼロから「作る」のではなく、出てきた下地を「直す」作業に変える——それがやりたかったことです。
正直な線引き
ここは正直に書いておきます。
- 音声認識による自動文字起こしは、無料のFreeプランでも毎月一定量まで試せます(月20クレジット=文字起こし約10分ぶんに相当)。それ以上や本格的な運用は有料プランです。音声認識にはAPI利用料などのコストがかかるため無制限ではありませんが、まずは無料で試せる、というのは正直に書いておきます。
- 一方で、手作業で文字起こし(字幕の下地づくり)をする分には、iMovieでテロップを1つずつ足していくより、素直に使えるはずです。まずはここから触ってもらっても構いません。
- そして自動文字起こしは万能ではありません。固有名詞や数字は誤変換しますし、早口やBGMの被りでも精度は落ちます。出てくるのはあくまで「下書き」で、最後は人の目で直す前提だと思ってください。
まとめ
当たり前に入っているショートのテロップは、見る側にはコストが見えません。でも作る側に回ると、「見て・聞いて・起こして・合わせる」という地味で重い作業の連続です。
その面倒を減らす一番の入り口が、音声認識での文字起こしと、時刻付きのデータ化でした。DogaRunは、まさにそこを自動化したくて作ったツールです。同じところで消耗している人がいたら、DogaRunを触ってみてください。まずはFreeプランで、字幕編集も自動文字起こし(毎月一定量まで無料)も試せます。もっと使うなら有料プランへ。