Claude Code から DogaRun のデータを引き出す——連携ツールで何が取れて、何ができるか

Claude Codeに「次の動画のネタを考えて」と頼んでも一般論なのは、自分のチャンネルのデータを渡していないから。DogaRunとMCPでつなぐと、過去プロジェクト・文字起こし・コンセプト・視聴維持など複数のデータをClaude Codeに渡せます。連携の全ツールについて、どんなデータが返り、それで何ができるかを一通り紹介します。

Claude Code から DogaRun のデータを引き出す——連携ツールで何が取れて、何ができるか

Claude Code に「次のショートのネタを考えて」と頼むと、返ってくるのはたいてい一般論です。理由は、自分のチャンネルのデータを渡していないから。材料がなければ、誰にでも当てはまる案しか出しようがありません。

Claude Code と DogaRun をMCPでつなぐと、そのデータを渡せるようになります。つなぎ方(トークン発行+コマンド1つ)は前回の記事にまとめたので、この記事は連携で何のデータが取れて、それで何ができるかを、ツールごとに一通り見ていきます。

現在のツールは8つ。読み取り6・書き込み1・生成1です。順に紹介します。

読み取り:DogaRun のデータを Claude Code に渡す

list_projects / get_project — プロジェクト

list_projects は、DogaRun 上の自分のプロジェクト(動画の企画〜制作の器)の一覧を返します。

[{ "id": "e9a1...", "title": "サンプル解説ショート", "status": "draft", "orientation": "portrait" }]

まずこれで対象を選び、id を次のツールに渡します。get_project は1件の詳細(台本 script やコンセプト紐付けなど)を返します。

get_transcript — 文字起こし(一番よく使う)

指定プロジェクトの文字起こしを返します。ただのテキストではなく、一文ごとに開始・終了の秒がついたセグメントです。

{
  "duration_s": 60,
  "segments": [
    { "start": 0,   "end": 4,   "text": "今日はAIを使った作業の時短のコツを三つ紹介します。" },
    { "start": 4,   "end": 9.5, "text": "まず一つ目は、下書きをAIに作らせて自分で直す進め方です。" }
  ]
}

text がセリフ、start/end がその秒数(音声から取った時刻なのでテキストと時間が対応)。DogaRun の編集画面に出ているのと同じデータです。

DogaRunの「字幕・文字起こし」パネル。「文字起こし済み・11セグメント」と表示され、『全文(秒数つき)』に「[0:00.0] 今日はAIを使った作業の時短のコツを三つ紹介します。」のように一文ごと秒数つきで並ぶ

text はネタ出しや台本の下書きに、start/end は尺・構成の相談に使えます(後述)。

list_concepts — チャンネルのコンセプト

「誰に・何を・どんなトーンで発信するか」を返します。

[{ "name": "個人開発の裏側", "purpose": "自作アプリの開発と集客を発信", "target": "これから発信する個人開発者", "profile": "やさしめ・実演中心" }]

これを渡すと、Claude Code が案を出すときにトーンや対象を外しません。

get_brainstorm_sources — 使える素材の一覧

そのプロジェクトで企画の材料にできるもの(コンセプト・過去プロジェクト・連携YouTube動画・アップロード資料)の一覧を返します。

{
  "concept": [{ "id": "...", "title": "個人開発の裏側" }],
  "projects": [{ "id": "...", "title": "サンプル解説ショート", "has_transcript": true }],
  "youtube_videos": [{ "video_id": "...", "title": "AI活用のコツ", "has_transcript": true }],
  "docs": []
}

「どの素材があって、どれに文字起こしがあるか」が分かるので、get_transcript で中身を取りにいく入口になります。

get_retention_insights — 視聴維持 × 発話

指定した YouTube 動画の視聴維持カーブと、その時点で何を喋っていたかを、同じ配列で返します。

{
  "insights": [
    { "elapsed_sec": 6, "audience_watch_ratio": 0.93, "segment_text": "まず一つ目は…", "segment_start": 4, "segment_end": 9.5 }
  ]
}

audience_watch_ratio が維持率、segment_text がその瞬間の発話。落ち込んだ地点で何を喋っていたかを Claude Code に読ませて、次の仮説を相談できます(この考え方は維持が落ちた地点を発話と突き合わせる話に書きました。YouTube連携はテスト運用中です)。

DogaRunの分析パネル。視聴維持カーブに実測発話が重なり、下に秒数単位の時刻・維持率・発話の一覧が並び、落ち込みの大きい地点がハイライトされている

書き込み:create_concept

読み取りだけでなく、1つだけ書き込みがあります。create_concept は、Claude Code で練った発信戦略(コンセプト)を DogaRun に登録します。追加のみで、既存は上書きしません。「アプリのことは Claude Code が知っているので、そのままチャンネルのコンセプトを決めて登録してもらう」といった使い方ができます。

生成:brainstorm_once

もう1つ、少し毛色の違うツールがあります。brainstorm_once は、Claude Code と DogaRun の AI を1回だけ会話させるものです。Claude Code のメッセージを、指定プロジェクトの文脈(コンセプト+文字起こし)で DogaRun の AI(AIブレスト)に1ターン投げ、その返答を Claude Code に返します。

Claude Code が直接は読めない素材(アップロード資料など)も、DogaRun 側の AI は文脈に持っているので、「Claude Code が考えた案を、DogaRun の文脈で一度チェックしてもらう」といった連携ができます。これは生成なのでクレジットを消費し、有料プラン限定・レート制限つきです(無料/クレジット上限では実行できません)。

DogaRunのAIブレスト画面。左でコンセプトや過去動画をソースに選び、「企画を3案/次のネタを3つ」などのボタンとチャットで相談できる。「AIは下書きを作る相手です。出力の正しさは保証されません」と明記

組み合わせて使う

ツール単体より、つないで使うと効きます。データの流れの例です。

流れの図。DogaRunに残った自分の文字起こし(一文ごとの start/end/text)をget_transcriptでClaude Codeが読み取り、ネタの深掘り・自分の言い回しを踏まえた台本・秒数を使った尺と構成を考える。渡るのはUIに出るのと同じデータ

次のネタを出す

list_projects で一覧を出して、直近の1本を get_transcript で読んで。
この回で触れたけど掘り下げなかった論点を3つ、単体ショートのネタにして。

たとえば「AIで作業時短のコツを三つ」という回だと、こんな粒度で返ってきます(一例)。

0:04 で「下書きをAIに作らせて自分で直す」と話していますね。ここを1本に:
・プロンプトのコツ編: AIから良い下書きを引き出す一言を、実演で見せる
・Before/After編: ゼロから書いた場合と、下書きを直した場合を実時間で比較
・任せすぎ注意編: 下書きに頼りすぎて事故った話と、どこは人が握るか

過去に喋った内容そのものが材料なので、一般論ではなく自分の続きが返ります。

自分の言い回しで台本を書く

この文字起こしの言い回しに合わせて、次のショートの台本を書いて。

ゼロから書くより、自分の話し方をなぞった下書きを直すほうが速い。DogaRun を貫く「作る、ではなく直す」がそのまま台本にも当てはまります。

尺・構成を詰める

segments の start / end を見て、導入・本題・まとめに何秒使っていたか教えて。
次はどこを削れそう?

秒数がついているので、たとえば「導入に12秒使っているので、次は5秒で本題に入りましょう」のように、どこを削るかまで具体的に返ります。

出したあとの振り返りから、次へ

get_retention_insights で先週の動画を読んで、維持が落ちた地点の発話を挙げて。
次はそこをどう直すか、仮説を出して。

今できること・できないこと

  • 8つのうち6つは読み取り専用。書き込みは create_concept(追加のみ)、生成は brainstorm_once(有料・レート制限・クレジット消費)の2つだけです。
  • AIが出すのは下書きで、正しさは保証されません。選んで直すのは自分です。
  • 決めた台本を Claude Code から DogaRun に書き戻す(プロジェクト作成や台本の保存)のは、これからの機能です。
  • DogaRun 単体でも、AIブレストや台本フェーズで企画・台本は作れます。Claude Code 連携は、普段からターミナルで開発している人が、いつもの相棒のまま進められるという選択肢です。

まとめ

  • Claude Code の企画・台本が一般論になるのは、自分のチャンネルのデータを渡していないから。
  • 連携で渡せるのは、プロジェクト・文字起こし(秒数つき)・コンセプト・使える素材の一覧・視聴維持×発話。書き込みでコンセプト登録、生成で DogaRun の AI に1回相談もできる。
  • どのデータをどのツールで取れるか分かれば、ネタ・台本・尺・振り返りまで、自分の文脈に沿って相談できます。

まずは過去に1本、DogaRun で文字起こししてから、Claude Code に list_projects → get_transcript で読ませて「この続き、何を話す?」と聞いてみてください。

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